時代はカセットテープ!ソニーウォークマンWM-FX822の修理と再生速度の調整!【ハードオフジャンク】


今回はハードオフで入手した550円のカセットウォークマンを修理します。

この記事は動画版があります

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ウォークマンは好きだがね


ウォークマンと言えばソニーのポータブル音楽プレイヤーのブランド。
私らの世代だとその中でも特にカセットテープを再生するものを指すのではないでしょうか?

私は父親がパチンコの景品で取ってきた安価な奴(電子制御じゃなくてガチっとボタンを押し込んでヘッドを機械的に動かす奴)を愛用していました。
確かWM-EX10だったかな?

現在、パナソニック製などの他社のポータブルカセットプレイヤーはまだ安く入手ができるんですがソニーのウォークマンはジャンクでもやたらと高い。
550円ならかなりお得だったんではないでしょうか?

各部チェック


付属品は乾電池を外部電源に使用できるケース。

この頃のポータブルプレイヤーはガム型電池が使用されていますが、これがやたらと液漏れして長年入れっぱなしで放置されていたと思われるジャンクは緑色の結晶にまみれたひどい状態のものが多い。

今回の個体は乾電池運用されていたのかガム型電池は欠品でそれが幸いして電池ボックスは美しい。


中央に大きめの液晶画面がありボタンも中央寄りにまとめられていてすっきりしたデザイン。
ウォークマンって結構奇抜なデザインをした物も多かったんですがこういった普通のデザインな方が落ち着いて使えますね。

一応、このボタンで一通りの操作はできるっぽい。


側面はボリュームつまみとヘッドホン端子。
リモコン端子もありますが今回は残念ながら欠品。


カセットを入れるところは・・・

中になにやらボタンがあります。
戦果報告の動画のコメントで教えていただいたんですがこれはラジオのチューニングボタンらしい。
いや、こんなところにあったら分からねーだろ。。。
カセットを抜かないとチューニングできないのもイマイチ。
プリセット登録すれば外側のボタンで選局できますが電池を抜くと消えるんですよね・・・


ラジオが付いているのでまごうことなき『ラジカセ』です。
詳しくはわからなかったんですが1990年代後半のものみたいです。

動作チェック


ではガム型電池を入れて動作チェックをします。

純正品はもはや手に入らないので互換品を購入しましょう。
ニカドとニッケル水素の違いがありますがまあ、使用するうえでは問題はないでしょう。
(充電器はニッケル水素電池に対応したものを使いましょう)


電源は入ったんですが再生は中でコトコトコトという音がして再生できない感じ。


ラジオは私の部屋だと厳しいんですが受信できました。
電波干渉のないところだとAMラジオはかなりいい感じに入るがFMラジオはちょっとノイズが多めかな?
ワイドFM放送は残念ながら受信不可能。

最悪、MADE IN JAPANなポケットラジオとして使用可能。

分解


まあ、再生できないのは毎度おなじみのゴムベルト劣化と思われますので分解してみましょう。
本体の液晶が付いている側の外装を外しますが5本のねじを外すだけでいけますね。


ネジを抜いたらケースをバッテリーボックスがある側から持ち上げましょう。
反対側にボリュームつまみとヘッドホン端子がケースにはまり込む感じでついているのでモゲないように注意しながらケースを外します。


こういったポータブル機器はメンテ性が最悪という印象があるんですが、なんとこのウォークマンはケースを外すだけでゴムベルトにアクセスできる親切設計。
設計者のこだわりを感じますね。

ゴムベルト交換


劣化したゴムベルトはボールペンのインクのようにドロドロになっているので服などに付着しないように処理しないといけません。
表面は固い感じがしますが一度形が崩れるとドロドロに崩壊します。


なので基本的には原形を保っている部分はそれを崩さないように慎重に除去し残った部分を無水エタノールなどで拭きとります。

プーリーにくっついているものはつまようじなどの細いものでこそげ取るといいでしょう。
プーリーに残っていると新しいゴムベルトにくっついて再生が不安定になります。


元のゴムベルトは0.5mmくらいの太さで同じものが手持ちにありませんでした。
千石電商で売ってた70Φの0.95mmのものを入れてみたところ結構ギリギリですが使えそうです。

ゴムベルトはAmazonなんかにもセットのものが売っていますが品質はそこそこ。
様々な組み合わせで売られているので欲しいサイズがありそうなのを見極めて買いましょう。


カバーを付けないとホールドになってしまうので仮組して動作チェック・・・
フォワード・リバースともに再生できるようになりましたが再生速度がなんか早い感じ?

速度調整


自作した3KHzの音が出るカセット(作り方はググってね)を使って調整をします。


その前に走行系の清掃をしましょう。
ピンチローラーやキャプスタンが汚れているとテープが滑って絡まる原因になります。

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私はこのオーディオテクニカのAT6037というクリーニング液を愛用しています。


調整ですがPCで波形が見られるハンディ・オシロスコープというソフトを使用。


音を取り込む方法ですがデスクトップPCなどで入力端子があればそこへ。
今回はライン入力端子を増設するUSBDACを使用。


設定から入力ソースがUSBDACのライン入力になっているのを確認して・・・


この辺の設定をいじると見やすくなる。


3000Hzの音を出しているはずが3100Hzになっていますのでちょっと再生が早くて音が高くなっていますね。


内部に調整ボリュームがあったので再生速度を遅くする方向にちょっとだけ回して調整します。


高級なダイレクトドライブのデッキならここでピタッと3000Hzで止まってくれるんですが、このクラスのベルトドライブのものはワウフラッターという回転ムラによる音の揺らぎがどうしてもあるので3000Hz付近でフラフラします。
だいたい合ってればOKでしょう。

今回の調整用テープは4.76cm/sのスピードの時に3000Hzになるように録音しています。

動作チェック


再生スピードはとりあえずまともになりましたね、詳しくはYoutubeの方でどうぞ。
驚いたのは音がかなり良い。

同種の他メーカー品をいくつか持っているんですがそれらに比べて音の揺らぎが少なく違和感が少ない。
テープっぽい音の劣化やノイズはあるんですがそれはアナログの味ですね。

ラジオはノイズ減の少ないところに行けば夜中にラジオ大阪や東海ラジオが入るのでこのサイズとしてはかなり感度がいい方ではないでしょうか?

電池もちはガム型電池で3時間くらい再生したところ動作が不安定になってきたので安定して使えるのはこのくらいでしょうか?
電池ボックスを使えばより長く使えそうです。

今後、手軽にテープを聴きたいと思った時に持ち出そうと思います。

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