セガサターンのコントローラーを無改造で
アーケード基板に使えないかとふと思い、いろいろ調べてみることに。
サターンパッドは究極の2Dゲーム用パッド!
セガサターンのパッドは十字キーの操作性が非常によく
デフォルトで6ボタン付いているためストIIなどの格ゲーや
シューティングにも最適のパッドで愛好家が多いです。
過去にはセガ公式でUSBパッドやPS2パッド
さらには個人製作でUSB化基板が販売されておりました。
こいつがアーケード基板で無改造のまま使用できれば
基板で遊ぶ環境がよりお手軽になります。
困ったときは海外サイト
SEGA Saturn to Neo-Geo controller adapters
こういったゲームの便利グッズ的なものは
海外サイトの有志がよく制作しているので
英語でググってみたところ上記サイトが見つかりました。
サターンのコントローラーの信号はICで変換され
少ない配線で多くのボタンの信号が送れるような仕組みになっています。
対してアーケード基板やネオジオは各ボタンに一本の配線を使い
至ってシンプルにスイッチでオンオフしているだけです。
上記サイトで公開されているものは
サターンのコントローラーの信号をネオジオで使えるように
ピンに対して1:1の信号に変換する基板のようで
PICを使った非常にシンプルなものになっています。
画像は上記サイトより引用。
サイトでは基板発注用のガーバーデータがダウンロードできますが
基本的には各ピンを直結するだけのみたいなので
これなら素人の私でもユニバーサル基板で自作できそうです。
上にも書きましたが、アーケード基板はネオジオと同じく
ボタン周りはオンオフだけのシンプルなスイッチのみのため
この基板を流用できます。
部品を用意する
用意するもの
・PIC16F690
・20ピンICソケット
・ピンヘッダ
・D-SUB15ピン基板取り付けコネクタ
・D-SUB変換基板
・ユニバーサル基板
・0.1uFセラミックコンデンサ
・ジャンクセガサターン
D-SUB15ピンコネクタはジャンクから抜き取りました。
ピンがそのままではユニバーサル基板につけられないため
変換基板を用意しました。
ひたすらはんだ付けしていく
D-SUB基板とICソケットをハンダ付け。
D-SUBコネクタの端子を根性で曲げて
ユニバーサル基板に実装する方法もありますが・・・
回路図を参考に配線していきます。
配線を組み替えることでボタン配置の変更も可能。
今回はストII配置になるようにABCを上段に来るように配置。
この辺はスイッチで入れ替えできる設計にするといいかも。
サターン側のコネクタはハードオフで300円くらいで売ってる
読み込まないジャンクセガサターンから
コントローラー端子のみ部品取りします。
2個つながってるのでぶった切って使用します。
どんどん配線していきます。。
もう配線がごちゃごちゃになって非常に汚いですが
売るわけではないのでこれで十分。
技術があればちゃんと設計して美しく仕上げたいんですがねぇ・・・
表から見るとスッキリこんな感じに仕上がりました。
サターンのコネクタのピンはピッチが違って
ユニバーサル基板に刺さらないので折り曲げて表面に出してます
コネクターは最終的にドリルで穴をあけてネジでがっちり固定しました。
仕上げにPICにデータを書き込みます
ライターを用意し、PICをセット。
上記サイトにあるSAT2NEO-HEX.zipをダウンロードし
中のHEXファイルをPIC16F690の設定で書き込みます。
こういったファイルや回路図は必ず保存しておきましょう
将来また作りたくなった時、サイトが残っている保証はどこにもありません。
—2020.2.4追記
現在、該当スレがどんどん更新されて過去のダウンロードファイルが見えなくなっていますが
スレ主の投稿の一番下の『Display Spoiler』を押すと・・・
過去の投稿が見られますのでそこにSAT2NEO-HEX.zipのリンクがあります。
早速テストしてみる
これでサターンパッドが基板で使えます
基板どころかD-SUB15ピンから出すケーブルをいろいろ作れば
ネオジオだろうがMSXだろうがUSB化だろうがやりたい放題でしょう。
我が家には昔、友人からもらった後期バーチャスティックがあります。
アストロシティのパネルを模したこいつは程よい大きさ、重さで
なかなかイイモノです。
Lボタンの位置がちょっと邪魔なのが玉にキズですが。。
今回、半分はこいつのためにこのアダプタを制作しました。
無改造で使用できるため、乗っ取りとは違い連射装置もそのまま生かせます。
先日、CPS2 JAMMA Standard Connectorという個人製作の
CPS2基板を手軽に遊ぶためのアダプターを購入したんですが
それのピンアサインに合わせて作りました。
結果、成功でした!
しっかりボタン、レバーが効いてくれます。
(最初、ボタンの配線を間違えてて何回か配線しなおしましたが)
デメリットを言うならPICのピン数の関係上、スタートボタンが
切り捨てられていて使用不可というところでしょうか。。
コインとスタートはLRで代替されています。
PICの書き込み環境と部品を調達すれば根気よく配線するだけですので
簡単に制作できてオススメです
ケース付でもう一台作った
もう一台、ABCボタンが下段になってるバージョンも作りました
今度はセリアで売っている小物ケースを使いました
こっちはストII以外のゲーム用にしました。
近いうちにスイッチを使って上下の配置を
入れ替えられるようにしようと思います。
ちょっとメンテ
ちょっと連射装置の動作がおかしかったので内部を確認しました。
後期バーチャスティックのレバーはアタリとハズレがあり
私が所有しているのはアタリのセイミツ製LS-56が付いています。
聞けばハズレはアスキー製スティックだとか。
連射装置の不調は接点不良だったため、
切り替えスイッチの部分をきれいに洗浄してやることで復旧しました。
これから基板用として活躍していただきます。
コメント
PIC16F690用のHEXファイルのダウンロード先がわからないのですが、教えてもらえませんか?
現在スレが更新されてDLリンクが隠れてるのでスレ主の投稿の一番下にある
『Display Spoiler』というボタンを押すと過去の投稿が見られますのでそこにDLリンクがあります。
ブログ記事に画像付きで追記しました。