TVの通販や新聞の広告で売っている冷風扇は本当に冷えるのか？

ある日、家に帰るとJ( ‘ｰ`)しｵｶﾝがこのような物を貰ってきておりました。
なんでもｵｶﾝの姉であり私の叔母さんが2個セットで安く買えたというので
1個くれたらしい・・・
これいかん奴やんと思いながらも今回の話のネタにさせていただきます。

この夏、何故かとてつもなく売れている冷風扇
内部構造をチェック
温度計で検証

この夏、何故かとてつもなく売れている冷風扇

これは何なのかというとTVなどで
『水を入れてスイッチを入れると冷たい風が出てくる』という謳い文句で売られている
冷風扇という物です。。
もちろん、そんな魔法の箱のような物ではなく効果に関しては
各方面から疑問の声が上がっているような代物です。

ここに家電製品総合アドバイザー様がいるのに、買う前にちょっと相談してくれれば・・・と
悔やみながらも中身を確認していきます。

箱の中身は本体と簡単な説明書のみ。
値段は聞いていませんが2個セットで4980円とかそこらでしょう。

水を入れるタンクの中に電源供給用のUSBケーブルが突っ込まれていました。
使うときに必ず開ける所とはいえわかりにくい上に取りにくい。。

重要なのがケーブルが付いていてもACアダプターが付属していないということ。
別途、スマホを充電するUSB-ACアダプターやモバイルバッテリー、PCなど
USB電源を確保する必要があり、こういうのをうっかり買っちゃう層は
どういったものを買えばいいのか分からず難儀すると思います。

この夏ですが、デカデカと新聞広告に載ったのかこの類のが爆発的に売れたそうで
この製品の説明書を持った中高年が家電量販店に殺到し
携帯アクセサリーコーナーの棚からUSB-ACアダプターが一時的に姿を消したとか何とか。。

使用方法ですが背面にあるマイクロUSB端子にケーブルを挿し
別売のUSB-ACアダプターなどのUSB電源を接続。

あとは側面のタンクに水を入れて電源スイッチをオンにすると
内部のファンが回りだし風が出てきます。

風量の調整は3段階で調整が可能で調整ボタンを押すたびに切り替わりますが
タイマーなどといった軟弱な機能は実装されていません。

じゃあ風量調整ボタンの横にもう一つあるボタンは何なのよと思ったら
どうも電源を入れると水タンクが光るという仕様のようで
ボタンを押すと光の色が変わるようです。

ゲーミングPCかよ！と突っ込みたくなるぜ！
ここまでくだらないとバカにされてる感すらします。

肝心の風は冷たいのかというと・・・
うーん、冷たいと言われれば冷たい気もするけど普通の扇風機と変わらない気もする？

内部構造をチェック

中を確認しましょう。
前面ガードは外れるようになっていてフィルター部を外せるようになっています。
水を使う以上、お手入れは必須で分解が簡単なのはいいですね。

フィルターですがコピー用紙を若干厚手にして丈夫にしたような素材の紙？が
二つ折りにされて6枚取り付けられています。
これは非常にオモチャ臭がします。
例えるなら『学研』の『化学』の付録についてきそうな感じ。
フィルターは1年で交換推奨と書かれていますがどこで売ってるんだ。。。

これが水を吸い、気化する際に奪われる熱で空気を冷やし
冷えた空気をファンで送るというのが開発者の言い分と思われます。
しかし、こんなペラペラの紙なんかほとんど水を吸わないだろう・・・

ショップジャパンが売っている『ここひえ』はもうちょいまともな
加湿器で使われているようなフィルターが付いているらしいですが
原理は一緒なので大差ないと思われます。

本体内部ですがタンクから出た水を受ける水皿が底面に付いています。
ここにフィルターが浸かります。

その奥にはPCのケースファンのようなものが。。
なんか夏休みの工作で作れそうなレベルだな。。
このファンがおそらく部品の中で一番原価が高額なのではと思いますが
それでも安物のようでやたらとプオォォォォンという騒音を出し
寝るときに使うのは厳しい気がしますので静音ファンに換装するべきでしょうか？

その昔『とんねるずのみなさんのおかげです』の『貧乏家の人々』というコントで
手回し扇風機にホッカイロを貼り付けてファンヒーターだと言い張ってる代物が
登場したことがあるんですがその冷房バージョンを真面目に商品化した結果なのではないかと
思ってしまいます。。