基板環境のアーケードモニターにも家庭用ゲームを映したくなった時のために
21ピンメスコネクタの中にLM1881を使った同期分離回路を仕込みました
なぜこれが必要かというと家庭用ゲームはRGB出力の際、
同期信号をコンポジットビデオ信号で代用していることがほとんどで
ソニーのWEGAのようなテレビだと問題ないんですが
業務用のモニターだと純粋な複合同期信号でないと映らないためです
画像中央のICのLM1881を通すとコンポジットビデオ信号から複合同期信号と
垂直同期信号が取り出せます。
こんなかんじで21ピンRGB→D-Sub15ピン変換ケーブルを作成
15Khz対応液晶モニターは貴重
アーケードモニターで問題なく映るのは確認したため、
今回はこのケーブルを使って家にある
アイオーデータのPC用液晶モニターLCD-AD191SEWに
家庭用ゲーム機を直に繋いでみるという実験を行いました
家庭用ゲーム機のRGB信号は水平同期周波数が15Khzで
24Khz、もしくは31Khz以上でないと対応していないPC用モニターには映りません
アーケード基板やレトロゲームのRGB映像を映す環境の敷居が高いのはこのせい。
なので普段はX-RGBのようなアップスキャンコンバーターを間に入れています
(上の写真のは間にX-RGB2を入れて31Khzモードで映しています)
が、一部、公式にはサポート外ですがオマケで15Khzを映してくれるモニターもあります
昔、このLCD-AD191SEWに間違えてX-RGB2の15Khzモードを入力してしまったときに
『なんかちょっと映った』ことがあるので今回検証してみようと思います
ゲーム機の15KHzアナログRGBが映った!
近くにあったRGB改造PCエンジンをつないでみた
・・・なんか普通に映った!
もちろん引き延ばされてるので若干マイルドな画質になっていますが非常にきれい
ノイズが若干入りますがケーブルのせいかな
安いアプコンを挟んだ時と違い、高速点滅するキャラクターの影や飛び道具に
横縞ノイズが入らないので違和感もありません
安い中華アプコンや液晶WEGAは毎フレーム点滅するような部分がこんな感じになって
点滅せず常時点灯するという意味の分からないことになります
他のゲーム機も繋いでみました
これはNESRGB改造ファミコン
セガサターン
問題なし
(インターレースのゲームは映らないかも)
ネオジオとMVSは映るには映るんですが
シーンの切り替わりなどに同期が外れて暗転→再スキャンして映るという状況になり
ちょっと常用は難しそうです
最初のネオジオ起動画面だけ乱れてあとは安定というタイトルもあるのでそういったゲームなら遊べます
メガドライブ・PS・PS2・ネオジオCDは同期がとれませんでした
アーケード基板。
絶対映らないと思ったゼクセクスがとりあえず映像は出ました
下の方のクレジット表示と武器表示が切れて見えませんがとりあえず遊べます
解像度384×256、リフレッシュレート54Hzというアーケード基板の中でも変態仕様なこいつが映るとは。。
アプコンとの相性が若干厳しく
よく下の方が切れるブランディアも問題なし
ガイアクルセイダーズは素の状態では全く映らなかったんですが
XRGB-2を通して15Khzモードにすると映りました
恐らく映らない基板も同期分離回路をいじってやれば映るのかなぁと
XRGB-2の出力は同期信号が分離されているので
昔からきれいな同期信号を取り出すために使ってたんですが
液晶に映すための同期分離だけにスキャンコンバーターを使うのは本末転倒。
LM1881の入力側に抵抗を入れたりコンデンサをを入れたりいろいろしてたら
映らなかった基板が安定したんですが代わりに映ってたゲーム機が映らなくなったので
可変抵抗で調整できるようにしたらいいかもしれませんな
この辺はそのうち検証しようと思います
家庭用ゲームで映らないのが多かったのでこのモニターを
15Khz目的で買うのはちょっとバクチかもしれませんが
2016年まで生産されていたため状態のいい中古が安価で手に入るので
ネタで買ってもいいかもしれません
(私は数年前にメーカーリフレッシュ品を5000円くらいで入手しました)
しかし、数年間生産され続けたモデルのようなのでロットによっては
回路に変更があったりで映らない可能性もありますのでご注意を
コメント
スマートに接続出来るセパレータがありました
https://classicpc.org/jp/rgb21ピンからrgb15ピン変換機-csyncセパレーター/
LM1881で分離するだけのに1万円出すなら中古のXRGB-2が視野に入っちゃうんですよね・・・